サブウーファーは難しい!BOSE Companion3 Series2を使って感じたこと

オーディオ

不思議な魅力のスピーカー

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Companion3 Series2は、BOSEが販売していた宇宙人みたいなひょろっとしたスピーカーとサブウーファーのセットです。

すごく先進的なテクノロジーが詰め込まれてそうな外観ですよね。
販売ページにはよくわからないカタカナ技術が羅列されており、不思議な魅力を増幅させています。
10年以上前の話ですが、引っ越しに伴いPC用スピーカーを探しており、格好良かったしサブウーファーというものを使ってみたかったため、3万円くらいで購入しました。
3万円するPC用スピーカーって、当時BOSEのスピーカーくらいしかなかったように思います。

「この形状のスピーカーからまともな音が鳴るの?」と若干怪しくは思っていたのですが、「サブウーファーがついてるからなんとかなるのかな?BOSEだしそんなにひどいことはないでしょ。なんか色々なテクノロジーが投入されてるみたいだし。」という考えもあり試聴もせずに思い切って購入したのでした。

この機種の良いところ

このスピーカーシステムのアピールポイントは、卓上の設置スペースをとらない割にしっかりと低音が出ることでしょう。

サブウーファーから出る低音……100hz前後の中低音のような気もしますが(測定はしてないです)、”ズゴゴゴゴォ”というような音が簡単に出ますので、迫力があります。
映画館みたいな低音を簡単に手に入れることができるという点では非常に手軽な製品です。

卓上のコントロールポッドをちょっと触ると電源のOn/Off、音量操作ができるのも非常に便利です。
10年以上前の製品ですが、2022年時点でもなかなかない、良好な操作感だと思います。

この機種の弱点

この機種を使っていて感じた弱点は、サブウーファーの担当範囲が広すぎることと、フラットな周波数特性をあきらめている(ように思える)ことです。

サブウーファーがなぜ自由な場所に設置できるかといえば、人間の耳は低い音の発信位置を感知できないためです。
ところが、この機種はサブウーファーがかなり高い周波数の音まで担当しているようで、前から聞こえてきてほしい音が足元のサブウーファーから聞こえてくることがあります。
サブウーファーをスピーカーの間に置けばこの問題はある程度ごまかせるのですが……PCモニター周辺にセットしての使用となると、そうもいきません。

また、サブウーファーが一部の帯域を強調していて低域が強く感じる一方、二つのスピーカーから出る音はサブウーファーの帯域まで届いておらず、再生される帯域に穴があるように感じました。
計測したわけではないので私の感性がおかしい可能性はありますが、スピーカーから離れて聞いてみても、どうも違和感が残ります。
設計思想として、低い音と声の帯域はしっかり出す、他はあきらめるという方針なのかもしれません。
‥‥‥いやいや、そんな方針ありなの?音良さそうなこと宣伝してたでしょ。

低音が強すぎるのでサブウーファーの音量を下げる、インシュレーターをつけて浮かせる、音が出るスリット部に吸音材を詰めてごまかすなどしてみましたが、クロスオーバー部分の問題もあるのでなかなか難しいなという印象でした。

サブウーファーは難しい

上記のように私はこの製品に不満が多くぼろくそに書いてしまいましたが、友人に譲ったところ気に入って使ってくれているようなので、細かいことを言わなければ十分活用できる製品なのだと思います。
ただ、本格的なシステムを持っている人から、「ちょっといいPC用のスピーカーを欲しいんだけどこれってどう?」と言われたら、難点が目立つのでやめておくほうがいいですと答えます。

結構値段が高かった割には不満が多い買い物でしたが、サブウーファーつき製品の難しさを教えられたという意味では学びの大きな買い物でした。
これ以降、サブウーファー付きの製品を検討するときは、すごく慎重になりました。

また、販売ページに記載されたカタカナのテクノロジーは、どれもほぼ実感できませんでした。あくまでも、既存の技術に名前をつけただけという印象です。

やはり、ちゃんと試聴したほうがいいってことですかね。
とはいえ、店頭での試聴はやりにくいんですよね……。
置いてある店舗も少ないですし、今回のような想定外の問題には気づけなかったと思います。

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