オーディオテクニカのATH-HL7BTを買ってみた

オーディオ

何年遅れの話だといわれそうですが、世の中の人たちにはブルートゥース接続のイヤホン、ヘッドホンが流行ってるようですね。
私はというと、ブルートゥース接続の機器はまったく持っていませんでした。外ではほとんど音楽を聴かないですし、有線接続のヘッドホンもスマホにしか刺さないので、鳴らしやすそうな物しか買ったことがありませんでした。
でも先日、なんとなく思ったんです。

”ひょっとして、スマホのしょぼい出力よりもブルートゥース側のアンプの方が最適化されてていいんじゃないの?”

開放型の無線ヘッドホンが欲しい

そういうわけでブルートゥース接続のヘッドホンを探したのですが、以前から次に買うのは開放型のヘッドホンにしようと決めていました。一般に音質を追求するなら密閉型のヘッドホンが有利だと思いますが、家族に話しかけられたときに反応できないと色々と……本当に色々と、問題が起きるので、使わなくなっちゃうんですよね。
あと、いくら音質が良くても重いとゲームをやるときに首が疲れてきてしまうため、軽いものが良い。メガネを使っているので締め付けも強くなくて、頭が大きくても問題なく装着できるヘッドホンが希望でした。

開放型で2万円前後という条件だけでほぼ選択肢がなかったのですが、最終的に試聴……というか試着ができたこともありATH-HL7BTを購入しました。

ATH-HL7BTを使ってみた

軽くて優しい着け心地

根拠のない思い付きがもとで購入することになったATH-HL7BTですが、着け心地は本当に良いです。パッドは柔らかいですし、頭の大きさの対応範囲もかなり広いですね。少なくとも、メガネと頭の大きさでAKGのヘッドホンがきつくて付けられない私でも問題ないですし、10歳の子供も問題なく装着して使えています。大半の人は快適に装着できるでしょう。顔への圧も少ないですが、圧が弱いということはすっ飛んでいく可能性があるということなのでその点は注意が必要です。試してませんが、走るのには向いてないかも。マラソン中にイヤホンつけるよりは開放型ヘッドホンの方が安全だと思うんですけどね……。

とにかく軽い

ブルートゥースヘッドホンは受信部やアンプ部があるのでどうしても重くなりがちだと思いますが、スペック上は約220gとなっており他と比較してもかなり軽いです。参考値として、ソニーのWH-1000XM5は約250gです。

音漏れに関して

このヘッドホンに限ったことではないですが開放型のヘッドホンは音を閉じ込めてるわけではないので、当然音はもれます。ただし、それを周りの人が聞き取れるかというと話は別で、家庭内で使ってる限りほぼ問題にはならないと思います。常識的な音量で聴いてる限り、聞いてる音楽が家族まで聞こえることはないでしょう。何か鳴ってるなというくらいは感じると思いますが、寝てる人間が起きることはほぼないと思います。

ゲームに使ってみる

軽いので、装着してゲームを長時間やっていてもあまり疲れません。他のヘッドホンでここまで快適なものはなかなかないでしょう。ただ、締め付けが緩いためにずれることがあります。主にプレイしているのはスプラトゥーン3ですが、試合中にずれると直すのが面倒ですね。
ニンテンドースイッチとのブルートゥース接続も試しましたが、気になるほどの遅延はありません。まあモニターのわずかな遅延が気になるとかいう水準の人たちだとどう感じるのかわかりませんが、少なくとも私の感覚では画面の動きと音が一致せずに違和感を感じるようなことはなかったです。こういうのは気分の影響も大きいので使ってるうちに気になりだすと嫌になるかもしれませんが、この機種は有線接続もできるので、その点では比較的安心できます。
FPSゲームの場合、ゲーミングヘッドホンだともっと効果音が聞き取りやすくて有利みたいですが、RPGをやるのであればこういった普通のオーディオ用ヘッドホンの方がいいんじゃないでしょうか?(ゲーミングヘッドホンは使ったことありませんので想像です)

家事をしながら使ってみる

家事をしながらの使用には大活躍しています。ブルートゥースって便利ですね。ただ、開放型ヘッドホンは外部の音が聞こえるのがメリットでありデメリットでもあります。私が主に使ってるのは皿洗い中ですが、水道の音が聞こえるので音楽をしっかり聴くという点では不利です。鍋が沸騰した音なんかも聞こえるので、リスク管理的には良いと思います。
リスクといえば、過去には3mくらいのコードを付けた有線ヘッドホンで台所の家事をしていたことがありましたが、よく考えてみたらコードに火が燃え移ると危ないので止めた方がいいですね……。

想定外だったのは掃除機で、掃除機の音が入ってくるせいでヘッドホンの音はほとんど聞こえません。考えてみれば当たり前でした。掃除中に音楽を聴きたいという人は密閉型ヘッドホンかイヤホンの方がいいでしょう。

洗濯物を干す際にも使ってみましたが、問題ありません。鉄筋マンションの屋内にスマホを残してベランダに出ても再生は続いていました。通信できてるんじゃなくてメモリー上に残っていただけかもしれませんが、外に出た瞬間に再生が止まることはありませんでした。

とにかく良くも悪くも外の音が聞こえるので、音質という点では不利なものの気楽に使うことができます。来客があっても呼び鈴の音が聞こえないという事態は発生しにくいでしょう。

電池の持ちなど

スペック上は1.5時間の充電で20時間使えることになっています。使用してみた感じでは電池切れになったことはなく、全く問題ないと思います。いくら着け心地が良いとはいえ通常は電池が切れる前に体の方が疲れて外したくなるでしょう。まあ数年たって電池がへたってきたらどうなるかわかりませんが、有線接続も可能なので電池がなくなっても使い道はあると思います。

音質について

上記のようにこのヘッドホンはブルートゥースではなくて有線でも接続できるのですが、有線の方が若干S/N比が良くなる印象です。”ブルートゥース接続だったらスマホの出力より音が良いかも!?”という当初の幻想はすぐに打ち砕かれました。もしかしたら、もっと高価なヘッドホンであればそういうこともあるかもしれません。(そうはいってもほぼ100%、便利に使える無線で使っていますが……)

音質に関してですが、開放型のヘッドホンの難点をカバーするためか中低域のあたりが多めに出るようになっており、低音の不足を感じないようにうまく音作りされているように思います。気になるのは低音が引くのが遅いことで、他のヘッドホンではドン!となるところをドオォォン!となります。低音が足りなくなるのを防ぐためと思いますのでこの機種はこういうものと開き直れれば問題ないですが、気になる人はいると思います。
また、高域も出てるとは思いますが海外のメーカーのようにチャームポイントがあるわけではないので、普通に出てるって感じですね。クールに鳴らす感じで、日本的な音というのでしょうか。低域がやや目立ちますが、耳が痛いとか、圧迫感で疲れるということは起こりにくいと思います。
また、構造上仕方ないですが、外部の生活音が入ってくる点は音質面では不利だと感じました。

総じてそんなに悪いわけではないのですが、値段のわりに超高音質!これ一機で大満足!というわけではないと思います。ただし、装着感や使用感は大変良いので、そこがこの製品のアピールポイントでしょう。総合的には満足いく買い物でした。

どこでも気楽に使えるヘッドホンが欲しい人、ゲーム用にヘッドホンが欲しいけど音楽も聴きたい人に良い製品ではないかと思います。
あと、ヘッドホン付けてて家族から文句言われる人にもおすすめ。少なくとも声をかけられたことには気づけます。

専用アプリ:Connect

追記:専用アプリを使ってなかったので続きを書きました。

ConnectでATH-HL7BTをいじる
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