まともなコロナ抗原検査キットを通販で購入するには

薬剤師

このブログに迷い込んでくる人で医療情報を求めている人はほとんどいないと思いますが、やたらと薬局に電話がかかってきますのでほしい人は多いのだと思います。店頭だと即日で入手できないケースもありますし探し回るのも大変ですので、通販で購入するための方法と注意点を書いておきます。

以前はコロナ抗原検査キットというと、信頼できない”研究用”と信頼はできるが通販で購入できない”医療用”の2種類に分かれていましたが、現在は医療用と同等のものが通販で購入できます。

医療用と同等の”一般用”医薬品

医療用抗原検査キットは法令上通信販売が禁止されていますが、現在は医療用と全く同じものが”一般用医薬品”(要するに処方箋なしで買える医薬品です)として承認されており、通販で購入することも可能です。
医療用から一般用に変わったのは法律の整合性を取る為なので、利用者としては医療用と一般用は同じものと考えて問題ありません。

皆さん「研究用じゃなくて、医療用じゃないとダメなんでしょ?」とおっしゃるのですが、amazonなどで医療用と検索してもまともな検査キットは引っ掛かりません。

検索キーワードは ”抗原検査キット 一般用” です。
とにかくこれだけ覚えておいてください。

厚労省の該当ページを確認するのが確実ですが、箱に”第一類医薬品”と記載があればきちんと承認された抗原検査キットと判断してよいと思います。
厚労省のページの画像には一部、医療用として承認されてる箱(体外診断用医薬品と記載がある)の画像が記載されてますが、実物はどうなってるのか?よくわかりません。まあ、万が一で医療用が送られてきても問題はありません。いや法令上は問題なんですが……実用上は問題ないでしょう。

大体の相場ですが、1キット1700~1800円くらいです。唾液で出来たり、インフルエンザも同時に検査できる製品だと2200円くらいでしょうか。もとが医療用なので5個入りとかが多いです。複数入ってると安い傾向がありますが、異様に安い物は研究用の可能性があるので注意して確認してください。
自治体の補助がある地域もありますので、お住いの市区町村のHPも確認しておく方が良いでしょう。

どこで購入するのがよいのか

試しにamazonで検索してみたのですが、”抗原検査キット 一般用”で検索したのにトップに出てくるのは研究用でした。というか一般用が出てきません。以前はきちんと検索できたのに‥‥‥。
これはおそらく、一般用の抗原検査キットが品切れとなり、別の推奨品を表示する機能があるためだと思います。間違えると嫌なので、現物がどういうものかご存知ない方はamazonは避けておく方が良いでしょう。

じゃあどこが良いのかという話ですが、Google検索で上位に出てくるマツキヨ、ウエルシアは問題なくオンラインで購入できそうです。楽天も、本日(2022年末)時点ではまともに検索できました。ヨドバシカメラもありますね。

なお、検査キットは一類医薬品に分類されており薬剤師が書面を用いて説明を行うということになっているため、通常の通販と違ってメールなど、なんらかのやり取りが必要になると思います。各サイト、おそらくすぐ終わるようになっていると思いますが、すみませんがその辺はよくわかりません。サイトによっては手間取るかも。

気を付けておきたいこと

医療用の場合、説明書が日本語ではないケースが多いです。さすがに一般用のには説明書がついてると期待したいですが、そういう余裕なく流通させてる雰囲気があるのでついてない可能性があります。ついてなかった場合はめげずにメーカーのHPを検索して製品のページに行けば、日本語解説があるはずです。見つからない、もしくは見つかっても難解で理解が追い付かない場合は、仕方ないので他のメーカーの説明書を見るか、下記の手順を読んでからもう一度説明書に戻って下さい。鼻に突っ込むタイプの使い方はほぼ同じですので参考にはなるはずです。

鼻タイプの使い方のイメージ

・綿棒、液体入り容器、容器の蓋になるキャップ、検査用の板の4点があることを確認する。
・右鼻に綿棒を約2cm突っ込んで4回転くらいする。(メーカーによって指定回転数が違う。鼻血が出ると検査どころではないので無理しない事。)
・そのまま左鼻にも同じ綿棒を2cm突っ込んで4回転する。
・液体の入った容器のふたをはがし、綿棒を突っ込んで10回転する。
・綿棒は捨てて、容器にふたをする。目薬みたいなのが出来上がる。
・検査用の板を開封し、滴下スポットに指定量を滴下する。(3滴くらい)
・線が2本出たら陽性。線が薄くても陽性。15分くらいしてから陽性が出ることあり。

手持ちのロシュのキット。画像上部の袋に入ってるのが液体入り容器と蓋です。

難易度が高いのは鼻に綿棒を入れる部分でしょう。上記ロシュのキットは綿棒が短いですが、すごく長いのがついてくるメーカーもあります。先端から2cmくらいの場所を指でつまんで、慎重に挿入するとやりやすいです。

偽陰性に注意

厚労省は、「有症状者に対する抗原定性検査については、発症初日から確定診断として実施することが可能である」と言ってるのですが、実際には症状が出てすぐに検査しても陰性であることがあり、特に初日は反応しないことが多いようです。それどころか、先日私の知人がコロナに感染した際は二日目に自分で検査して陰性、医療機関で抗原検査してもらっても陰性で、3日目になって初めて陽性が出ました。ですので、陽性であることを証明するには役に立つのですが、陰性に関しては参考資料程度に考えた方が良いと感じています。ほぼ無症状でも陽性になる人もいるので、陰性確認も無駄ではないと思いますが、発熱やのどの痛みといった症状があるのに陰性だった場合、かなり疑ってかかった方が良いと思います。

タイトルとURLをコピーしました